きじなごです。
東西サキ先生の進路相談&パーソナル萌え診断をオンライン電話で受けてきました。

非常に内容の濃い時間だったので、覚え書きがてら内容をざっくり書いていこうと思います。
漫画を描いている方にはぜひおすすめしたいサービスなので、今回の記事で受けるか迷ってる方の参考になれば幸いです。
相談を申し込んだ経緯
拙作は本当に面白いのか問題
当方、春ぐらいから拙作『すべて世はこともなし』をどう形にするかで永遠に迷っていました。
草稿小説を読んでくださった方には、いくつかお褒めの言葉を頂いてるので刺さる人には刺さるはず……。
でも「漫画で読んでみたい」という意見もあったしな……。
でも画力がな……。
そもそも拙作、自分は好きだけどどこが面白いのか説明するのむずくね?
誰向けなんだこれ?
少年向けで通じるのか?
でも青年向けにしてはアホっぽくね?
そんな感じで、何が面白いのか?拙作はそもそも面白いのか?がわからずぐるぐる同じところを回ってました。
画力に関してはつけペン問題が解決したのでアナログでやっていくとして。
「面白いのか」に関しては客観的に判断してもらうしかないなと思い、編集部に持ち込みしてみようと思い立ちました。
あわよくば賞とか貰えたらいいねグフフって感じですが、それは流石にないでしょうね。
なんせ自分は今回が初めての完成作品(予定)なんです。
ネームが完成したのもほぼ初めてでしたし。
そんな感じで、持ち込みに行くぞ!となりましたが、ここで新たな問題が生じます。
どこに持ち込みしたらいいのかわからない
これですね。そもそも誰向けなのかわかってないのだから、少年向け雑誌か青年向け雑誌か少女向け雑誌かわかるはずもなく……レーベル多すぎ!!
持ち込みに行ったとしても、ボロクソに言われてしまったらまた数年筆を折ることになりそうだし。
怖い!!!
ていうか「自分の作品を客観的に見てもらいたい」とかいう意識の低さで臨んでいいのか?
アタイみたいなペーペーのアラサーが漫画家めざしちゃってもいいのか?
……と、完全に迷走していました。
きっかけはTwitterに流れてきたレポ漫画
どーすればええんや工藤!!!とネットの大海を彷徨っていたら、東西サキ先生の萌え診断のレポ漫画がTwitterからどんぶらこと流れてきました。
これや!ってなりました。
持ち込み先のおすすめも紹介してもらえて、進路相談にも乗ってくれて、かつ自分の「萌え」を言語化してくれる。
説明文を3回読んでぽちりました。
予約スケジュールを見たら×でびっしり埋まっててビビりました。
これを全部一人で……?
東西先生……大丈夫ですか……?
ご飯食べてますか……?
緊張の待ち時間
当日はめちゃくちゃ緊張しました。
「褒めメイン」って書いてはあったけど、ここで「ダメですね」とか言われたら嘔吐号泣憤死も辞さない。
提出したネームも全部自由帳に殴り書きしたきったないものだったので、「これ読めるんか……?」と思いながらスキャンして出しました。
質問についても、迷走していたので商業と個人の違いやらおすすめ持ち込み先やらこの先自分はどうすればいいのかやら支離滅裂なことを書いた気がします。
事前に聞かれそうなことや聞きたいことをノートにまとめて、時が来るのを座して待ちました。
怒涛の相談タイム
東西さんが来られて挨拶を交わしてからはあっという間でした。
なにより質問に対する返答の密度が濃い。
一聞いたら十も二十も返ってきて、メモするのに必死でした。メモ帳必須です。
進路相談
質問
- おすすめの持ち込み先
- 原稿を仕上げたことがほぼないので不安
- 持ち込みしてもボロボロに言われるの怖い
- 今から漫画家目指すのはアリか
回答
- きじなごさんの作品は少年向け、あるいは少年漫画好きな男女向け。読者がキャラに「共感できるか?」で層が変わってくる
- 持ち込みに関してはぶっちゃけガチャ。レーベルや会社によっても「求めているもの」が違うから、いきなり上級者向けを目指すよりハードル低めなところで経験を積んでいくのがいいと思う。レーベルの作品はあらかじめ何作か読んでおくこと
- ネームは初めてとは思えないぐらい完成度が高い。ただ投稿する場合は画力や雰囲気が伝わる程度に描き込んだほうがいいと思う
- 漫画家目指すのは全然アリ。ただ生き残るのは難しいので、バイトしながらとか漫画以外のことをやりながら目指すのがおすすめ
進路相談に関しては大体こんな感じでした。
具体的におすすめされた会社名は伏せます。
会話の中にたくさん漫画のタイトルが出てきて、「自分って全然漫画読んでないんやな……」となりました。
ネームも思わぬ褒められ方をしてついデヘヘってなりました。
でも疑心暗鬼なので「実際はまだまだなんだろうな……」とか思ったり。
実際はもっといろんな情報を提供してくださってます。すげー!
で、お次はパーソナル萌え診断です。
パーソナル萌え診断
パーソナル萌え診断では、事前に好きな作品5作(映画でもOK)を提出してから、どこのシーンやキャラが好きかを東西先生に聞いてもらって診断してもらう、といった流れでした。
自分が挙げた作品は、
- 夏目友人帳(空気感love)
- ×××Holic(無印のみ)
- 少女椿(鞭棄推し)
- テニスの王子様(跡部様推し)
- 映画『羊たちの沈黙』(クラリスとレクターのやりとりが素晴らしい)
大体こんな感じです。
そこから導き出された答えは……、
『年下、弱いキャラがバディの大人、異形キャラを癒す』萌え!!
思わず「わ、わかり(理解)〜〜〜〜〜!!!」って言ってしまいました。
さすがプロ、言語化が巧みです。
たしかに、名前はあえて伏せますが好きな要素盛りだくさんフルコース!!な作品を読んでみた時、「あれ?意外と刺さんないな……」と思ったことがままありまして。
原因は、大人と子供など素材が一緒でも「大人側の心理描写が少ない」だったり「大人が子供を癒してる(立場の逆転)」だったりで、いわゆる調理方法が違ってたんですね!!!
なるほど納得。
おすすめ作品に、
- キャッチミーイフユーキャン(映画)
- ケイゾク(ドラマ)
を挙げていただきました。
あらすじを聞いたら「絶対これ好きなやつですね……」と確信しました。
その後もモチベーションや心構えの悩みなど、気になった点にはしっかり答えてくださり、疑問の解決と同時に気持ちもスッキリしました。
よかったこと
以下は相談をしてよかったなと個人的に感じた点です。
漫画に関する疑問はほぼ解消される
自分は漫画業界に疎いのもあり、商業に行くメリットや各レーベルの特徴、そもそも拙作の読者傾向もわかっていませんでした。
そして、それらは東西さんのおかげで一通り理解することができました。
内部事情やネットに載ってない情報もチラッと教えてくれたりして、正直慄きましたね。
そこまで教えてくれるの!?って。
なので疑問点はガンガン聞きまくるといいと思います。
自分の柱をはっきり持ってる人の意見は頼もしいです。
自分の「萌え」が明確になる
「自分の好きなことぐらい自分でわかるよ〜」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、正直「萌え」を「言語化してもらう」ことってめちゃくちゃでかいと個人的には思ってます。
何が強いって、他人の目が加わることで正確性が増すんですよ。
客観視って自分一人じゃなかなかできないもんです。
しかも自分が一番納得できる言葉で表してもらえるんです。
「萌え」がわかると、自分がどの傾向の作品が一番楽しめるのか、自作にどんな要素を盛り込んでいけばより面白くなるかがわかります。
いわば道が示される、ということです。
自己分析の一種、と考えるとわかりやすいかもしれません。
何より、もやもやと心の内にある自分の「萌え」が明確に言語化されるとスッキリします。
やる気がでる
お話が終わってから、真っ先に原稿に齧り付きました。
2時間ぐらいで3ページ下書きしました。
……遅い?でも個人的には快挙です。
それぐらい今回のお話はためになったし、推進力がありました。
「承認欲求は創作する人なら誰もが持ってる強い感情」と言ってもらえたのが励みになりました。
デメリット?
強いていうならば「時間が足りない」ですね。申し込んだのが初めてだったのもありますが。
2時間コースとか欲しいですが、次はそこまで喋ることもないか……?30分追加とかできたら……うーん……こっちで考えてもしょうがないかな……。
おすすめしたい人
- どこに持ち込みしようか迷っている人
- 漫画の道を進むか迷ってる人
- 自分が何が好きかわからない人
- 漫画のことを一人で抱え込んで行き詰まってる人
こんな感じの人におすすめです。
要は漫画界隈の迷える子羊たちが、背中を押して欲しい!と思ったら吉日です。
お金はかかりますが、終えてみても高かったとは感じませんでした。
情報は金で買いましょう。
時間も金で買いましょう。
おわり
以上、相談してきた感想でした。
相談内容などの詳細はネームタンクさんのサイトをご参照ください。

ネームタンク代表のごとう隼平さんのYouTubeチャンネルも貼っておきます。
雰囲気をつかみたい方はぜひ。めっちゃ柔らかいです。
あくまで私個人の感想でしかありませんが、迷って迷ってどうしようもない人ほどこういう場に頼った方がいいと思いますよ!
ネームタンクさんならボロクソに言われることはまずないみたいなので……。笑
では!